最近眼瞼下垂の手術が続いています。
その眼瞼下垂の原因ですが一般的には加齢に伴う腱膜性下垂が多いのですが、
実際に当院で手術させて頂く患者さんで多いのが
ハードコンタクトレンズ(HCL)の長期装用者の方です。
特に40代前後で手術を受けられる方の8割以上は
15-20年以上のコンタクトレンズ(HCL)装用歴があります。
このようなケースで特徴的なのは瞼板付着部付近の挙筋腱膜が
極めて薄くなっていることです。
先日も40年以上のHCL装用歴のある患者さんの手術でしたが、
重瞼線切開より眼輪筋下を剥離しただけで
(挙筋腱膜を外す操作をしていないのにもかかわらず)
ミューラー筋が透けて見えるほど挙筋腱膜が菲薄化していました。
(ほとんど外れていたといってもよいほど)
このような場合でも眼窩脂肪とともに
奥の方に退縮している腱膜をきちっと引き出してやれば、
菲薄化していない健常な腱膜を前転し
挙筋機能を回復することができます。
手術は局所麻酔で行い術中に何度も目をあけてもらい開瞼機能をチェックするのですが、
挙筋腱膜が適切に修復されると皆さん
「視界が広くなりました」
「すごく楽に目が開きます!」etc.と
手術中にはっきりとした改善を感じて頂けます。
眼瞼下垂という病気はまだまだ十分知られていない面もありますが、
手術により機能を改善するとともに、
瞼の下垂による眠そうな印象や加齢感を改善し若々しいセルフイメージを取り戻される方が多く、
私たちにとってもやりがいのある手術です。
PS.今週の京都は小雪舞う1週間でした・・
“よい週末を・・”
At Cafe Salon, Kitayama Street, Kyoto
22 Feb 2013
T.Nishimura