美容外科(美容整形)・美容皮膚科で施術を検討される際、

  • 痛くないかな?
  • 怖くないかな?
  • 失敗しないかな?
  • etc

いろいろ不安なことがいっぱいあると思います。今回はその中でも「うまくいくかな、失敗しないかな」について考えてみます。   美容外科治療失敗の4つの側面   失敗の大きな要因として次の4つの点があります。

  1. 治療の有効性
  2. 治療の安全性
  3. 技術的なもの
  4. センス(美的感覚)によるもの

  1+2)治療の有効性と安全性 通常の疾患の治療、たとえば高血圧や糖尿病といった病気の治療に関しては「エビデンス」に基づいて治療が行われます。 エビデンスとは治療方法の有効性や安全性に対する科学的統計的な裏付けで、多くのメジャーな病気ではこれをもとに治療のガイドラインが作られています。 しかし美容医療に関してはその性質上ほとんどエビデンスやガイドラインといったものがなく各医師(クリニック)の判断と裁量のもとに行われています。 毎年学会会場に行くと次から次へとびっくりするほど多くの新しい治療機械・治療法や薬剤が出てきます。それらの多くは「画期的で」「今までにない」ものでかつ「安全」で「効果の高い」ものとしてアピールされていますが、それらの中で例えば10年後にも優れた治療として残っているのはごくわずかです。 実際に雑誌やメディアでも取り上げられ多くのクリニックでも最新のものとして導入される治療でも、当初その有効性・安全性に関してはメーカーや輸入代理店によるデータしかないことが多く、日本で治療が導入されて1−2年たつと期待されたほど効果がなく自然に消えていく治療も多くあります。また、ここで気をつけたいのは数年以上経ってから長期的に副作用が出てくるものがあることです。 例えば一時期夢の治療として大ブームとなったPRP(FGF添加PRPを含む)治療も、経験やテクニックが不十分な医師が施術するとほとんど効果がなかったり長期的にしこりを生じてくるケースがあることが数年経ってからわかってきました。     img_2062   今回のまとめです>>


新しくて画期的な治療とおもわれればどんどん積極的に取り入れていくDrもいますし、自らの経験上十分納得できなければすぐさま新しい治療法に飛びつかずに十分に吟味してから導入するDrもいます。治療のメリットや起こりうる副作用についてしっかり説明できて、かつ万一何か起こったときでも責任を持って対応する姿勢を持った信頼できる医師(クリニック)を妥協せずに探すことが失敗しないための大事なポイントです。


    >>次回「美容外科(美容整形)治療で失敗しないための4つのポイント(その3)」にて技術的な点について説明します。     四条烏丸松ヶ崎クリニック 院長 形成外科学会専門医 西村 雄