二重(ふたえ)になるには
「ふたえにして印象的な目元にしたい」
「モデルや女優さんのような目になりたい」
、、、etc、
ふたえ(二重)は美容外科手術の中でも最もメジャーなリクエストです。
顔の印象は目・鼻・口のパーツと輪郭のバランスで成り立っていますが、
この中でも特に目もとは顔の印象に与える影響が一番大きなKeyパーツです。
手術を考えられている方でも普段からアイプチなどを使いふたえになることで、
目元の印象が大きくかわることを実感されている方も多いと思います。
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美容外科で二重(ふたえ)にする手術(重瞼術)には大きく次の2つの方法があります。
- 埋没法:まぶたを切らずに微細な糸で止めることでふたえにする方法
- 切開法:まぶたを切開し挙筋腱膜と皮膚をつなぐことでふたえにする方法
今回はまず、ふたえ埋没法手術につき解説していきます。
埋没法のメリット
埋没法による重瞼(ふたえ)手術には次のようなメリットがあります。
- まぶたを切らないので傷跡が残らない。
- まぶたへの負担・侵襲が少ない。
- 術後のダウンタイム(通常の生活に戻れるまでの復帰期間)が短い(通常1−2週間程度)
- 糸をとれば元に戻せる
- 無理な手術をしなければとても自然な仕上がり(*1)
この中でも形成外科医の視点からみた埋没法の最重要ポイントはこの3つです↓
1.Reversible:元に戻すことができる 2.Scarless:まぶたの皮膚(表面)にも深部組織にも瘢痕(きずあと)ができない 3.Natural:バランスの良い手術をすると、はじめからふたえであったかのように自然(*2) |
(*1+2は次回のブログ(その2)で解説します)
埋没法のデメリット
次に埋没法のデメリットとしては、
- 無理なラインで止めると二重がとれやすくなる
- 切らないので仕上がりにある程度の制限がある
埋没法が向いているのはこんな場合
以上のようなメリット、デメリットから埋没法はこんな方に向いてます。
- 長いダウンタイムが取れない
- 傷跡が残らないほうがいい
- 何かの時には元に戻せるほうがいい
これに加えて、
次の場合も形成外科医として埋没法をお勧めすることが多いです。
- はじめて二重の手術を受ける場合
- 自分にあった二重のイメージがはっきりしてない場合
実はアイプチなどでできる二重(ふたえ)と埋没法でできるふたえは同じではありません。
アイテープ系のコスメは皮膚の折れジワを作ることでふたえ(二重)にするのに対して、
埋没法では眼瞼挙筋(まぶたの奥にある目を開けるメインの筋肉)の力でまぶたの皮膚・皮下組織(眼瞼前葉と言います)を持ち上げることでふたえを作ります。
簡単に言うと
”折れジワでできるふたえ”(アイプチ系) |
vs
”目を開ける筋肉(眼瞼挙筋)の力をつかってできるふたえ”(手術) |
となります。
実際アイプチと同じところで埋没法の糸を止めると、
ほとんどの方でふたえの仕上がりや雰囲気は違うものになります。
ですのではじめてふたえにされる方や、
普段からアイプチをされている方でも、
なりたいふたえのイメージがはっきりしてない場合は最初は埋没法をお勧めすることが多いです。
(切開でふたえにした場合、後からふたえの幅を広げたり狭めたりはグッと難易度が上がります)
埋没法が向いていないのはこんな場合(ふたえ切開手術の方が望ましいケース)
埋没法ではまぶたの内部構造を大きくさわらずに二重瞼(ふたえ)にするため、
逆に以下のような場合はまぶたの構造を変えられる切開重瞼術(まぶたを切るふたえの手術)が必要になってきます。
- アイプチ等をしていてもふたえが安定しない重いまぶた(解剖学的に言うと眼球のクッションの役目をしている眼窩脂肪が多くて瞼板の前面までカバーするような状態の眼瞼)
- ロシア人形のように目を開けるときにまぶたの皮膚がごそっと持ち上がるまぶたを希望する場合(解剖学的に言うと眼瞼後葉と眼瞼前葉のズレがほとんどなく開閉瞼する状態の眼瞼)
- 幅広平行型のパッチリとした二重(ふたえ)にしたい場合(実際には蒙古襞を切る目頭切開も必要になることが多いです)
次回、
「埋没法で二重(ふたえ)にするとき形成美容外科医として僕が考えていること(その2)」
にて手術の実際の手順と手術中に僕が心がけていることを解説します。
PS) 公式ブログにて実際に埋没法手術を受けたスタッフが、
手術に至るまでの経過や手術中の様子、術後の経過を患者さん目線でとてもわかりやすく書いてくれています。
『スタッフ体験記 〜二重まぶた・重瞼(埋没法)〜 Part 1』 (手術を受けた理由〜手術当日)
『スタッフ体験記 〜二重まぶた・重瞼(埋没法)〜 Part 2』(手術後の経過)
こちらもとても参考になると思います(^^)
四条烏丸松ケ崎クリニック 形成外科
西村 雄