本日の診療の最後は腱膜性眼瞼下垂の手術でした。

 

 

手術直前の会話にて

「最後にご心配なことなどないですか?」とおききすると、

「目の開き具合がよくなりすぎると、すこしきつい印象になりませんか?」

とご心配されていました。

 

 

「おっしゃられているとおり、たとえば高齢な方の開瞼を若い人と同じようにぱっちりにすると、人によってはきつい印象になることがあります。私は誰でも同じように開けるのではなく、その人の年齢・雰囲気に合った自然な開き加減に仕上げるのが好き(スタイル)ですので、また手術中に確認してもらいますね。

お子さんはお母さんが手術を受けられるのを心配されてないですか?」

とおききすると、

 

 

「小学生の子はお母さんの手術した目を見に早く帰ってくるわっ、と楽しそうにといってました」

とのお答えでした。

 

 

術中所見は20年以上のハードコンタクトレンズ装用に伴う典型的な腱膜性眼瞼下垂で、挙筋腱膜を両側とも眼窩隔膜との融合部前後まで前転し、瞼板に仮止めしました。

 

 

その際、

右は黒目が9割前後見えるかなりぱっちりとした開き具合、

左は黒目が8割前後見える自然な開き具合として、鏡で確認してもらったところ

「左の方が自然な感じでいいです」とのことにて、

右側の腱膜前転を少し緩めて左右同等の開瞼量になるよう再固定し、手術を終了しました。

 

 

患者さんは30代の透明感のある美しい方でしたが、

術後はさらに透明感がましたきれいなオーラがでていて、

「おうちに帰られてお子さんなんていってくれるかな、、」

、とひそかに楽しみにしながらお見送りしました。

 

 

 

形成外科 北山通り松ヶ崎クリニック(現:四条烏丸松ヶ崎クリニック)

西村 雄